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DJI Zenmuse P1で撮影した画像を処理(その1)

更新日:2021年4月5日

DJI社製ドローンMatrice 300 RTKに搭載可能な新しいコンセプトのカメラ Zenmuse P1の製品出荷が開始され、今後測量や点検分野でご利用されるユーザー様も増えてくるかと思われます。当社では 株式会社セキド様 のご協力をいただき、Zenmuse P1で実際に撮影した画像を使ってPix4Dmapperで処理を行いましたのでご案内をいたします。


【御注意事項】

撮影画像につきましては実施した時点での各種ファームウェアのため、実際にお手元に届く製品と異なる可能性があることをご了承願います。


DJI Zenmuse P1の概要

このカメラはフルサイズセンサーと交換可能な単焦点レンズを3軸ジンバルのスタビライザーから構成されており、UAVを用いた写真測量用として精度と効率を上げるためのソリューションとして開発をされた製品となります。

Zenmuse P1のカメラスペック(DJI社ホームページより抜粋)

・センサーサイズ(静止画):35.9×24 mm(フルフレーム) ・有効画素数:45 MP(静止画) ・ピクセルサイズ:4.4 μm

・写真サイズ:8192×5460

・対応レンズ:以下の通り(標準搭載は 35mmレンズ)

  DJI DL 24mm F2.8 LS ASPHレンズ(ENTERPRISE)   DJI DL 35mm F2.8 LS ASPHレンズ(ENTERPRISE)

  DJI DL 50mm F2.8 LS ASPHレンズ(ENTERPRISE)

・シャッター速度:以下の通り

  メカニカルシャッターシャッター速度:1/2000*~1秒

  電子シャッター速度:1/8000~1秒

   *絞り値は、F5.6以下

・絞り範囲:F2.8~F16


サンプル写真の撮影条件

・撮影機体: DJI Matris 300RTK + Zenmuse P1 35mmレンズ ・撮影方法: 自動飛行によりグリッド飛行による直下視撮影

・ラップ率: オーバーラップ80% / サイドラップ70%にて設定

・対地高度: 80m

・標定点 : 8か所設置

標定点設置場所(画面の丸のある位置)
飛行直前のDJI Matris 300RTK と Zenmuse P1

Pix4Dmapperの処理条件

・ソフトウェアバージョン: Pix4Dmapper Ver4.6.4

・処理テンプレート: 3D Maps


画像処理結果

Pix4Dmapperの標準的なテンプレートで処理をしましたが、問題なく処理は完了し、各種データ(高密度点群、3Dメッシュ、DSM、オルソモザイク等)の出力が完了をいたしました。

ZenmuseP1画像から作成した高密度点群
ZenmuseP1画像から作成したオルソモザイク
ZenmuseP1の画像から作成した数値標高データ(DSM)

また、標定点の誤差につきましては、下図の通り最大で2.6cm(GCP6のZ軸方向)と非常に精密な絶対位置に合わせることができました。

標定点(GCP)の誤差結果

弊社で確認をした事項(留意点)

Pix4DmapperでZenmuse P1の画像を取り込んだ際、画像のメタ情報に含まれているジンバルのω方向の値が反転するケースが見られました。これは元の写真情報から反転をしていることから、今後の機体側ファームウェア修正で改善されるものと思います。

画像のプロパティ画面にてω(度)の値が時々反転

Pix4DmapperのrayCloudエディタ上では下図のように撮影時の向き(青色表示)は上下反転に反転をしますが、処理結果(緑色)は正しい方向となっていますが、ステップ1処理(初期処理)で正しい撮影方向に修正をされたため、今回の処理結果では影響は見られませんでした。

画像に付加されたメタ情報とPix4Dmapperの初期処理結果

引き続きPix4D社の最新SfMソフトウェアPix4Dmaticでも画像処理を行っておりますので、次の記事にてご案内をいたします。

<謝辞>

今回のZenmuse P1の画像処理試験にあたり、撮影データにつきましてはDJIドローン正規代理店の株式会社セキド様よりご提供を頂きました。ご協力をいただき誠にありがとうございました。


【関連記事】 Zenmuse P1 x Pix4Dmapperを工事現場で検証 この記事を読む DJI Zenmuse P1で撮影した画像を処理(その2) この記事を読む

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